毎日のようにテレビから、コロナウイルス感染防止を呼び掛ける言葉が聞こえてきます。その中の「みんな誰かの大切な人」という言葉が聞こえてきた時のこと・・・
意味は当然、どの人も誰かにとっての大切な人なのだから、自分の予防行動が誰かの大切な人、ひいては自分の大切な人を守るんだよということなのですが、それを聞いたある入居者様がポツンと「わたしゃ誰にとっても大切でない人」と。
衝撃で、すぐには言葉が出て来ませんでした。
心が痛みました。
「そんなことないよ」と言っても首を横に振ります。
「少なくとも、ご家族やキラッと篤寿苑のみんなにとっては大切な人ですよ!」と伝えると「厄介者や。でも、ありがと・・・」とほほ笑んでくださいました。
このコロナ感染予防による面会制限中で、ご家族と会えていない寂しさがあるのだろうと思いました。そこで、改めて面会制限の現状を説明したのですが、「なーん、そんなん(面会制限の有無?)関係ない・・・」と。望んで施設に入る入居者はほとんどいないのが現実だと思います。そんな中、家族と会えない状況が続き、孤独を感じたのだろうと思います。その心を少しでも癒し、満たすのが私たちの使命です。
ご家族には遠く及びませんが、縁あって一緒に過ごしているのですから、少しでも心が晴れるように接していかねばならないと心に強く誓いました!このようなことをお伝えして、要らぬご心配をおかけしたかもしれませんが、これを戒めとして私達もこういう思いを抱かせないよう、場合によっては電話等を用いてご家族とお話しして頂くなど、また、私たちがいろいろな楽しみの活動等の働きかけをして努力してまいります。
何よりも今は感染予防が最優先です。ウイルス感染が収束して面会制限が解ける日も近いと信じて、ご家族様にも今しばらくご理解とご協力をお願いいたします。