昨日は参議院選挙の投票日でした。今回の選挙から、選挙権年齢が引き下げられて18歳から投票できるようになりましたが、その関心は今一つと報道されていました。その理由には、いまいち仕組みがわからない、そもそも政治に興味がないから立候補者や政党のことが分からないとありました。
私たち特別養護老人ホームの入居者様は、施設内を会場に、不在者投票を行います。その投票について常々思うことがあります。
これは先週5日に会議室に設けた投票所です。外部にお願いした立会人の方と管理者がしっかりと見届ける中、厳粛に投票が行われています。
中には何もない整然とした投票所・・・うん?
おかしいと思われた方いらっしゃいませんか?
本当にここには何もありません。市町の期日前投票所や選挙当日の各地区の投票所の記載台を思い浮かべてください。
そう、そこには候補者名や政党名のわかる紙が必ず貼ってありますよね・・・
その掲示を見ながら誤字の無いように私も書いています。
それなのに・・・私たち施設で行う投票所は中に一切の貼り紙禁止!
なので、入居者様は事前に投票する方の名前や政党名を覚えていないといけません。
受付のところまではしっかりと覚えていたつもりの入居者様も緊張で、記載台に向かうと「あれ?わすれてしもた」「なんだっけ???」と大混乱。
「紙見て書くわ、紙見せて」「あんた誰に書くんや?」等と質問されるたびにもういっぺん表に公報を見に戻ります。
職員「見ましたか?決まりましたか?」
入居者「忘れんうちに早よ連れてってぇ~」
昔と比べて政党も増え政党名もよく似たものや覚えにくいものがあるのと、今回のように比例投票と2つの投票があってはたまったものではありません。
みなさん、行きつ戻りつ長い時間をかけて・・・
苦労して清き一票を投じておられました。
いろんな選挙区の方が入居しておられる施設なので候補者名が地区によって違ったりするからという選管からの説明なのですが、そういう時は掲示を変えるとか、複数の記載台を用意するとか何とかならないものかなぁと選挙のたびに思います。
「わからんから、いいわぁ」と、投票を棄権する方もおられます。
高齢者に優しい選挙の仕組みも考えてくれる国であってほしいなと思います。